ペットとすごすときは、気持ちがゆったりとします。ペットに限らず、生き物を見たり、動物に触れる・生き物を育てることで心が落ち着いてきたり、癒されたりしますよね。すでに、体験されている方も多いかと思います。
動物園などでも、ふれあいのコーナーがあって、大人気です。
また、「ペットセラピー」・「アニマルセラピー」を耳にする機会が多くあります。 「ペットセラピー」・「アニマルセラピー」は、元々は福祉用語で、動物介在療法・動物介護活動のことです。 医療に携わる医師や、心理療法士、言語療法士等の専門家により計画的に動物と接してかかわる事で障害のある方や、高齢者の方の治療する方法のひとつとして取り入れられています。
アニマルセラピーの中で、「乗馬療法」は最も長い歴史を持っています。
起源は古代ローマ帝国時代にさかのぼるという説も在ります。 また、19世紀に、乗馬は、マヒを伴う神経障害に有効な療法であるとしてパリで報告がされて以来、治療法のひとつとして意識的に用いられてきました。現在では乗馬療法は、アメリカ・ヨーロッパをはじめ、世界各国において身体的なリハビリを中心に治療法となっています。
18世紀末のイギリスの精神障害者の収容施設、ヨーク収容所療養施設において、動物の世話をすることで自分をコントロールするという治療目的で動物が導入されました。その後、人間と動物の健康に関する研究が進められ、今日に至っています。
盲導犬もまた歴史が古く、紀元前100年にさかのぼるようです。古文書やポンペイの壁画、13世紀の中国の絵巻物に盲導犬のことが記述に在ります。1916年、第一次世界大戦で失明した軍人のためにドイツで盲導犬訓練が組織化され、アメリカやヨーロッパ各国にも広がりました。日本では1957年に、盲導犬の国産第一号が誕生しています。
人と動物の共同生活には長い歴史があります。人の歴史において動物は、多くの働きをし、人と動物は一緒に生活してきました。
最近では、動物と生活することで、精神生活の安寧や子供の成長、健康の増進、機能障害の回復、また、他人とのコミュニケーションの促進などに有効な効果をもたらすといわれています。 アニマル・アシステッド・セラピー(動物介在療法、AAT)の有効性が精神医療や高齢者医療、障害児医療などの現場において証明されつつあり、また、老人施設や児童福祉施設を動物を伴って訪問し、入所者を元気づけるアニマル・アシステッド・アクティビティー(動物介在活動、AAA)も増加しています。
動物との交流によって得られる効果は、血圧の低下など身体上に及ぼす効果と、動物といっしょにいるときには、気分がやすまるとか、ストレスや欝状態や不安が軽減するなど心理面に与える効果に分けられます。
ストレスの多い現在では、ペットセラピーは一般的にもセラピーの方法として広まっています。
ペットを飼うことによって自立性が高まり、世話をすることで責任感も強くなります。ペットに触れて、ペットにかかわる事で、寂しさといった負の感情が癒され、より好ましい刺激のほうに心が向き、ストレスが解消されるようです。
動物との交流は、心を傾ければ動物もそれに応えてくれるので寂しさを癒します。また、ペットと過ごすことで、孤独感を感じず安心します。 世話をするという気持ちや責任感が、負の気持ちを使わずに生きがいとなっているのではないでしょうか。
ペットと接する 機会が多い人は右脳が発達するそうで、心が豊かになると同時に、心の癒しになるそう
です。
反面、支えとなっていたペットを失う事で、ペットロス症候群やペットのストレスが問題となっています。
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